ロッタの映画日和

地味~に更新中? 最近は映画館通いも倹約中。。。

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美しき運命の傷痕

『美しき運命の傷痕』は、『トリコロール』三部作のキェシロフスキの遺稿を、『ノーマンズランド』のダニス・タノヴィッチが映像化した作品、原題は「地獄」と言う意味だそうですが・・・三姉妹とその母親の見た地獄。
実はこれも三部作だそうで、そのうちのひとつが『ヘヴン』という映画です。これもとても静かで美しい映画でした。



幼い頃に、ある事件がきっかけで父親を失い、深く傷ついた三姉妹は大人になってなおそれぞれの苦悩を抱えています。
夫の不倫に絶望する長女、恋人もなく老いた母親の元へ通う次女、大学教授との不倫に終止符を打てない三女。
そして、夫によって口も利けず、車椅子生活を強いられた母親。
それぞれの女性の苦しみと、傷ついても失わない強靭さが印象的です。

しかしまあ、男性の情けないことといったら・・・(^-^;
こういうところがいかにもフランス。
ジャック・ペラン演じる大学教授や、長女の夫の身から出た錆にうろたえ、逃げ出す姿がちょっと可笑しかったです。
次女が母親の元へ通うのにいつも乗る、列車の車掌は、例外に可愛かったですけど。

長女役のエマニュエル・ベアールは、少し歳を取った気もしますが、妖艶さは失われず。
浮気をかぎつけて、夫の後を付ける嫉妬心は、怖いくらいに彼女を際立たせてました。
母親役はキャロル・ブーケが、特殊メイクで挑んでいたのは驚きでした。
あの眼がとっても怖かった!
マリー・ジランもすっかり大人になってしまったけど、知的な可愛らしさは今でも変わらない。痛いくらいの一途さが似合ってました。

本当に女って怖いし強いな、と思わずにいられません。

物語は、思わぬ方向へ動き出し、彼女達を幼い頃の傷痕を開かせます。
次女のストーカーだと思ってた男は、実は彼女の父親が好きだったとは・・・。
愛を告白しに行ったところを、彼女とその母親に見つかってしまい、「事件」になってしまったという展開は驚きです。・・・そうきたか・・・。
三女の不倫相手は親友の父親だし、長女は結局母親と同じように夫に絶望するし。
全てが誤解と知ってしまっても、夫を告発しやがて自殺されても、
「後悔してない」
ときっぱり言い切る母親はすごい!
そんなふうに自分の人生を肯定なんて、そう簡単に出来るものじゃないです。
冒頭のシーンが、托卵というのも印象的でした。
でも、何を暗示してたんだろう・・・。
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