ロッタの映画日和

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あなたになら言える秘密のこと

『死ぬまでにしたい10のこと』のイサベル・コイシェ監督と、主演のサラ・ポーリーが、再び素晴らしい映画を作り上げました。
それが『あなたになら言える秘密のこと』です。
誰にも打ち明けられない秘密を抱えたひとりの女性が、ある出会いをきっかけに人生の希望を持ち直す物語。
前作同様、とても深い悲しみに満ちたストーリーでしたが、どんな困難にあいながらも前を向く、女性の芯の強さに魅せられる作品でもあります。

工場で淡々と、しかも誰よりも熱心に働くハンナは、上司から1ヶ月の休暇を取るように命じられます。
ハンナの目には何も映っていないようにも、何かを映す事を拒否しているようにも見えました。
何もない部屋、リンゴとチキンと白米しか入っていない冷蔵庫。開封されない手紙。
ある女性に電話を掛けながら、ひとことも言葉を発しない彼女。

あてもなく立ち寄った旅先で、ある男の看病をすることになります。
場所は、石油採掘現場。絶海の孤島とも呼べるところ。
ある意味で、人との距離を置くハンナの心のような・・・。
事故によりひどい火傷を負った男ジョセフを看病し、現場の一風変わった男達と接するうちに、ハンナの表情は少しずつ解れていきます。
閉ざされた環境の中で生きる誰もが皆、内に暗い影を持ちながらも、優しい男達です。
起き上がる事も、自分でごはんを食べる事もできないジョセフは、自分の名前も明かさないハンナに、彼自身の過去を話します。
そして、ハンナもまた、ジョセフに自分の過去を語りだすのです。
とても重く、悲しみに満ちた”秘密”を・・・。

ジョセフ演じるティム・ロビンスの演技力と存在感は、素晴らしいです。
寝たきりで話すだけがほとんどの役柄なのに、ジョセフの魅力がありありと伝わってきます。
ハンナ役のサラ・ポーリーも、清潔で芯の強さが光ります。
ふたりとも政治活動に熱心なことで知られていますが、それが映画の中でも生かされているのかもしれません。
ハンナの抱える秘密は、女性としてとても大きな衝撃を受けましたが、同時に現代の日本人である私には、とうてい理解しきれない背景がそこには存在します。
映画の中でも語られましたが、バルカン半島で起きた悲惨な戦争は、そんなに昔のことではないのに、世界中でどれだけの人々が覚えているでしょうか。
『ホテル・ルワンダ』でも思った事ですが、ニュースには映らない信じられないような悲劇は、本当に幾つもあるのです。
それを思うたびに、今の自分がどれだけ幸せなのかを改めて知ることになりました。

油田が舞台の大半を占めていますが、私はこういう風景がとても苦手です。
心もとないし、海の中に吸い込まれそうな恐怖感に捕らわれてしまうので(^-^;
そんな中で、アヒル(なんだかガチョウなんだか)のリサが和ませてくれました。
それから、ハンナの秘密を知ったジョセフの涙と温かく彼女を包む大きな手も。
一番好きなシーンです。
ラストでは、男は女の海の中に包まれるものなのかなと、ある小説を思い出しました。
ハンナの涙の海で、泳いで見せると(カナヅチなのに)断言したジョセフ、いい男です!

それから余談です、映画の中に出てくる『ポルトガル文』という短編。
何の本だろうと思っていたのですが、17世紀のポルトガルの尼僧マリアナ・アルコフォラードが
恋人のフランス軍人シャミリー侯爵に宛てた5通のラブレターなんですね。
失恋経験者の必読書だとか・・・。そんな本を、愛した人に贈るジョセフも意味深なことをしますね。


あなたにも、誰にも言えない秘密がありますか?
私はありますが、やっぱり言えません(笑)
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